貸倒にならないために
事業をやっていく上で、もっとも重要なことに売上債権の管理があります。
営業に力を入れ、販売を拡大することはできるのだけど、回収までできないというのでは、結局、損をしてしまいます。
営業は、回収してこそ、です。
また、当初、取引に入るときに、回収条件を有利(不利にならないよう)に結ぶことは重要です。
どういうことかというと、信用(掛)で売り買いをする場合で考えましょう。
仕入れの支払い条件は、20日〆の翌月20日払い(サイト30日)で結び、得意先とは、20日〆の翌々月20日回収(サイト60日)で条件を結んだとします。
すると、1か月分の仕入資金の余裕がないと資金繰りに詰まってしまいます。
さらに、この条件で売上を拡大していくと、売上よりも仕入れが先行するため、拡大すればするほど資金繰りが切迫してきます。
結果、ひどい場合、利益は出ているのにお金がないという黒字倒産になってしまいます。
基本中の基本です。
いつでも、見直しましょう。
また、回収条件を、得意先が守っているかも、チェックしましょう。
手形で回収する場合、手形サイトが90日で条件を結んだはずなのに、いつのまにか、120日になっていた、こういうこともあります。
当然、売掛金の入金も期日どおりに、きっちりと入ってきているか、これもチェックすべきです。
これらのチェックをまめにすることが、貸倒とならないための基本です。
また、得意先を訪問したときに変わった様子はないか、従業員の士気はどうかといったことに気を配るようにしましょう。
また、信用調査(帝国データバンク、商工リサーチ)などを利用することも有効です。